アフターレポート

「【アフターレポート】未来青葉台会議 vol. 17 ひとびとが「イキイキ」とする場所のつくりかた」

未来青葉台会議 vol. 17 ひとびとが「イキイキ」とする場所のつくりかた

2023年7月16日(土)に開催された「SPRAS AOBADAI 2周年記念イベント スプラス感謝展」と同時開催にて、13時半〜15時まで、株式会社グランドレベル代表取締役社長で「喫茶ランドリー」オーナーである田中元子さんのトークイベントが開催されました。

▶︎アフターレポート「SPRAS AOBADAI 2周年記念イベント スプラス感謝展」

 

”1階づくりはまちづくり”

何かの「場」を作るときに、多くの事業者が「中身」をつくろうと、イベントやワークショップなどを仕掛ける一方で、田中さんはそのまちに住む人がやりたいことを喚起する「器」づくりに注力するそうです。

 

器がプラスチックでは味気ないし、美術品のようでは腰が引ける。安っぽくもなく華美でもなく。そのまちの人が、その器の中に入りたいと思ったり、自分で中身を作りたくなるような、そのまちの人たちのためにしつらえた器。そしてその器が、見たいと思わなくてもうっかり見える、目線にあることが大事で、だから「1階づくりはまちづくり」なんだ、と。

 

また、そこに行けばまちの状態が分かる、公民館のような場所を作るには、特定の人に響くためのマーケティングは通用しない、とも田中さんは言います。

 

その人がその人らしくあることができる場”

墨田区千歳に2018年に誕生した「喫茶ランドリー」について、「田中さんだから」「東京だから」「あの場所だから」できたんですよね、と皮肉めいて言われることがあるそうです。しかし「それってだめ?最高じゃない?」と田中さんは言います。むしろ田中さんは「属人的であること」「土着的であること」「一回性であること」が発露する設計を心がけているそう。

田中さんは、まちやコミュニティを「個人」のレベルで見ているんですね。その人が気持ちよく過ごしてくれる場を作ることが自分の仕事であり、だから施設を作る現場を見て「ここは今のままで大事な場所だ」と分かれば仕事を断ることもあるそうです。「真面目に取り組んでお金を生むことを成功させないと若い人のロールモデルにならない」という言葉にも、人に対する愛を感じました。

 

1階づくりは、田中さんにとって「実験」だそうです。常に実験。そしてその実験を通して、いろいろなことを学んできたとも言います。場作りの現場では、ときに仲間とうまくいかないときもあるし、人をサポートすることがどんどん重荷になることもある。「人から感謝されることは財産だけれど、あなたがあなたじゃなくなったら、あなたじゃなきゃだめ、という人はどうすればいいの?だからね」と、そんな重責に押しつぶされないようにする秘訣も教えて下さいました。

その場にやってくる人も、運営している人も、「その人である」ことが最高であるという経験ができる場作りが、まちに暮らす多様な人々が訪れる「私設公民館」としての「喫茶ランドリー」を生んだんですね。

 

田中さん、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。