アフターレポート

「【アフターレポート】未来青葉台会議vol.12 集う、活かす、遊ぶ。 ~まちに溶け込む場づくりのススメ~」

2022.02.25

はじめに

2022年2月15日、スプラス青葉台にて「未来青葉台会議vol.12 集う、活かす、遊ぶ。~まちに溶け込む場づくりのススメ~」が開催されました。

今回はスプラス青葉台での現地開催に加えてオンラインでの配信、さらに美しが丘ワーキングスペースでのサテライト会場という3会場での開催となり、オンラインチケットは増席するほどの人気ぶり。また、BONUS TRACKさん繋がりで初めてスプラスにいらっしゃる方々も多く、開催前より賑わいを見せていました。

今回のイベント詳細はこちら▶https://spras-aobadai.net/1161/

 

イベントレポート

はじめは桜木さんの今までの取組のご紹介から。

舞台製作や野外イベントの現場責任者、シェアオフィスの管理人など。

様々な形で「お客さんとまち」と向き合ってこられた桜木さんのお話は、最初からメモする手が止まりませんでした!

「お客さん目線⇄運営目線の行き来」

ライブハウス『青山 月見ル君想フ』では月に15本以上イベントを組まれていたそう。

これは2日に一度はイベントを実施するというかなりのハイペースです。

その中で大切にされていたことが、「お客さん目線と運営目線の行き来」。

運営側としてイベントを組むこと二ばかり目が行ってしまうと、面白くなくなってしまうとのことで、ご自身がお客さん目線で楽しむことを忘れないようにされていると仰っていました。

BONUS TRACKのマネージャーになった今でも、BONUS TRACKで普段から買い物をしたり、体験したりとまずは自分が楽しんでみることを大切になさっているそうです。

「街の余白を作る」

仕事を求めてふらりと訪れた下北沢で、たまたま野外イベントスペース『下北沢ケージ』と出会ったことが桜木さんと下北沢との始まりとのことでした。

『下北沢ケージ』は暫定活用3年間という期限の決まったプロジェクト。

雑多で立ち止まる場所すらない街の中で、新たな「余白」をどう活かすのか。

前例がないという難しい状況の一方で、その可能性は無限大です。

飲食イベントや音楽イベント、企業とコラボしたイベントなど多種多様なイベントを打ち出す中、共通していたのは「街と連動する」こと。

野外スペースだからこそ、街とは切っても切れない中で、新しいことが起こる街の余白としての役割を担っていたそうです。

「BONUS TRACK」とは、、、

2020年4月に誕生したみんなで使い、みんなで育てていく新しいスペース、新しい”商店街”。

小田急線の線路跡地である、「下北線路街」のエリアのひとつとして下北沢駅と世田谷代田駅のあいだに広がっています。

個性豊かな飲食店や物販店に加えて、コワーキングスペースやシェアキッチン、広場といった、訪れる人自身も新たな文化をつくる仲間になれるような、そんな参加の余白がある場所です。

施設を雑誌にたとえると「テナント=連載」「イベント=特集」

BONUS TRACKのお話の中で、桜木さんから突然「施設を雑誌にたとえると、、、」という今まで考えたことのなかった視点での投げかけが。

雑誌に例えると、「通常時にあるテナントは連載」「定期で開催するイベントは特集」という言葉が出てきました。

テナントは連載のように毎回、毎日楽しさを提供してくれるもので、

イベントは特集のように特別な、非日常の楽しさを提供してくれるもの。

異なる意味・度合いの仕掛けを仕組むことで、いろいろな面白がり方を備えたひとつの施設が出来上がるのだと改めて感じました。

「ぼやき、本筋でない会話も大切」

毎回恒例の曼陀羅トーク。

今回はオンライン参加者からの質問受付に加えて、会場でも興味のあるテーマに手を挙げていただいて、参加者みなさんの聞いてみたい!に応える形で進みました。

その中で、皆さんの関心が最も高かったのが、「人や地域の巻き込み方」。

これに対する桜木さんの回答が印象的でした。

まずは自分から現場に出ていって店舗さんやイベント出店者さんだけでなく、

お客さんにもとにかく声をかけてみる。その際に何気ない会話、本筋ではない会話も大切にされているとのこと。

ただ施設を切り盛りする運営者なのではなく、「みんなで使い、みんなで育てていく」精神を感じました。

おわりに

桜木さんのお話を伺って改めて感じたことは「自分自身が楽しむ」ということの大切さ。

単に運営者側になってしまうと、形だけのハコになってしまうと。

そこには雑誌でいう“連載”と“特集”の2つの側面が必要で、お客さん、参加者にとって楽しいものにするためには、まずは自分自身がお客さんになること。

その上でどうしたらワクワクするのか、周りの人を巻き込んで検討してみること。

シンプルでありながら、忘れがちなことだなと思いました。

私も誰よりも青葉台を、日常を楽しめる人でいたいなと思います!

桜木さん、参加者の皆様、ありがとうございました。

=====================

編集:渡邊 菜摘(わたなべ なつみ)

大学時代に東北の復興公営住宅に通う中で人と人の繋がり方の重要性に気づき、ハードだけでなく、

それを活かすソフト面の街づくりに興味を持つ。

そこから北は北海道、南は種子島まで、機会を見つけては地域に飛び込み、巻き込まれる学生時代を送る。

現在はIT企業の会社員でありながら、地元でも活動したいという思いから藤が丘の民となり、

青葉区周辺エリアの魅力発掘をしていくコミュニティービルダーとして2021年11月よりジョイン。